2010年05月18日

そう君の失敗


平成22年5月4日。
那覇湾岸警察署刑事青島は、鳩山総理来県の厳戒態勢配備の一員として
管内栄町市場付近の警備にあたっていた。不審人物を見逃すまいとする彼の目は
するどく光っていた。青島刑事、30歳。署内での信頼も厚く、彼の活躍で解決した凶悪事件も数多い。
座右の銘は、「事件は現場で起こっているんだ!室井さん。」

そこに運悪く、現れた菅谷そう君、22歳。銀天大学学生寮住人。
免許証不携帯で、原動機付き自転車(原チャリ)に乗れなかったため、
エンジンをかけず歩道を押して歩いていた。彼は、道路交通法を
知り尽くしていた。なぜなら、免許取りたてだったから。
彼は、法律をしっかり守り、額に汗して原チャリを押していた。

それを、青島刑事が見逃すはずはない。
そう君を見つけた瞬間、
警察特別功労賞を受ける自分の姿を思い描いていた。
職務質問が始まった。

青島刑事 「すみません。何をなさっているんですか?」

そう君   「免許証わすれたもので、バイク乗れないんですよ。」

青島刑事 「そうですか。お名前を教えていただけませんか?」

そう君   「菅谷そうです。」

青島刑事 「そうですか。」

そう君   「そうです。」

青島刑事 「もしかして、ふざけてますか?」

そう君   「いえ・・。」

青島刑事 「年齢は?」

そう君   「22さいです。」

青島刑事 「完全にふざけてますね。逮捕します。」


そう君は、42歳に見えるのである。

しかし
彼は、まだ学生である。

その社会経験の未熟さが
彼に災いをもたらしたということだろう。

社会というものが、何によって動かされているのか
彼には、まだよく分かっていなかった。

社会にとって、法律だとか真実だとか、どうでもいいのだ。

すべては、見た目で決まるのだ。

だから、
これから警察官に年齢を聞かれた時は
「42歳です。」と、答えたほうがよい。
すぐに
無罪放免。解き放たれるであろう。

とかく、この世は住みにくいのである。


                      青年部長 仲田






さいごまで、読んでくれてありがとう。
「ひまだね」って言ってる人、だれ?


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Posted by コザ銀天大学 at 10:25│Comments(2)仲田レポート
この記事へのコメント
「暇だね」
「僕も暇だね」
消尽に回収できれば、いかほど幸いか。

どちらにせよ、彼が22歳として瞬間受け入れられるとしたら、それは〈ふざけきっている〉水準であるのが、イタイ現実。

本来の住み易さは、もちろん、ソコ以外にある。僕も感じ実践を試みている、彼も知っている。
Posted by  那覇の爆心地 at 2010年05月27日 02:18
コメントありがとうございます。

こんど、
そう君、教育実習に行くんだけど

校長先生に
間違えられたりして(笑)。


                 青年部長
Posted by 仲田 at 2010年05月27日 08:58
 
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